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中谷潤人 vs 西田凌佑 世界王座統一戦で批判を感じる人たちへ

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2025年6月8日、WBC&IBF世界バンタム級王座統一戦が開催されました。注目の一戦は、WBC王者・中谷潤人とIBF王者・西田凌佑の日本人同士による12回戦。予想を大きく裏切る展開となり、ボクシングファンを驚かせました。

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中谷潤人、1ラウンドから猛攻開始

試合は予想に反して中谷選手が1ラウンドから猛攻。
これまでの距離を活かすアウトボクシングとは異なり、中谷選手は序盤から攻めの姿勢を見せました。

僕は、西田選手が距離を詰めていき中谷選手はいままで通り、長い距離を活かしてのボクシングで時間を掛けて西田選手のライフゲージを削っていくと思われた。
しかし、強引にTKOに持って行った。力業だった。

6ラウンド終了でTKO勝利という圧巻の内容に、試合後の会見では次のように語っています。

「1ラウンド目からダメージを与えていくというのはチームで決めていたこと。目の腫れや腕、肩などを潰すイメージで打っていった」

この戦術は完全にハマり、相手を寄せ付けない圧勝劇となりました。

試合後の「ダーティ批判」は的外れか

SNSでは中谷選手の「バッティング」「クリンチワーク」「グローブタッチ」に対して一部批判が巻き起こりました。

しかし、私が見る限りでは目を見張るような反則行為はありませんでした。

SNSで中谷選手に批判があること自体も驚いています。

中谷選手が圧倒的な力量を見せつけての勝利でした。

「正義とは、勝者の道徳である」 フリードリヒ・ニーチェ

ボクシングは“正義”や“清さ”を競う競技ではなく、ルールの中で最大限の強さを発揮する格闘技です。

バッティングは避けられない

筆者はプロボクシング経験者ですが、インファイトでの頭の接触は必然です。

顎を引き、姿勢を低く構えることで、どうしても頭が近づくのです。

これは「事故」であって「故意」ではありません。

クリンチもまた“技術”である

相手が抱き着いてきたら、身体を捻って外したり、腕を絡めて撃たれない様にすることもルールに反しません。

逆に相手の思うままにさせたらペースを握られてしまいます。

クリンチワークもボクサーが身につける技術であり、禁止されるべき行為ではありません。

グローブタッチ不要論

試合前に一度グローブタッチを行っていれば、それで十分。再三やる必要はなく、試合開始のゴングが「覚悟」の合図です。

プロのリングは「お花畑」ではない

世界チャンピオンクラスになると、ルール内での“グレーゾーン”を巧みに使います。これは昔からのボクシングの現実です。

「権力は至るところにある」  ミシェル・フーコー

リングの中で主導権を握るという“権力”もまた、戦いの一部。中谷選手はその力を証明しただけです。

これは昔からボクシングを見ている人たちなら分かると思う。

今回の中谷選手のバッティングが問題なら、前座第一試合の4回戦なんてバッティングしまくってましたよ。
Amazonプライムって前座も放映してくれるからいいですね。

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SNSで騒いでる人たちは4回戦の試合は見ないでしょう。
そうなんですよ、問題はココなんですよ。
中谷選手に対して「ダーティだ!反則だ!」って言う人たちってニワカファンなんですよ。

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なぜ“ニワカ批判”が起きるのか?

ボクシング界に新しいファンが増えたことは喜ばしいことです。

井上尚弥選手の活躍によって、ライト層が競技に関心を持つようになったのは事実です。

ただし、知識や経験が追いつかないまま声を上げる人がいるのも現実です。

「無知の知」ソクラテス

自分が知らないことを知る姿勢が、より深い理解へと繋がるのではないでしょうか。

まとめ:勝者を「正義」で裁くな

ルールを守ることは大前提です。しかし、ルール内でギリギリを突く中谷選手の戦い方を「ダーティ」と断じるのは早計です。

リングは倫理を競う場所ではありません。強さと覚悟が問われる場所です。

この試合はその本質を見せてくれた──そう感じた試合でした。

 

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さなすけ

家族、オカメインコ(天国へ逝く)肉厚レザーのクロムハーツを愛し、筋トレを嗜む。 嫌いな言葉「実質0円」「知らんけど」

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