本当に全てが始まったのはココからかも知れません。
肉厚のヘヴィーウエイトのレザーパンツです。
昨今では売れなくなったと聞きましたが、僕が手に入れようとした頃は店舗に在庫が全く無かった。
スポンサーリンク
28インチは日本人の体形にあっているので直ぐに売れてしまうのです。
予約をすると店出しする前にユナイテッドアローズから連絡があった。
僕が入荷の知らせを聞いたのはレザーパンツを手に入れてから数ヶ月後だった(笑)
それだけ、待っていた人が多かったのです。
僕は現金80万円ほどを持って、毎週火曜日にユナイテッドアローズ心斎橋店へ足を運んでいたので「運良く」手に入れることが出来た。
衝撃でしたよ。
一着だけ残ってて、見た瞬間にサイズみたらバッチリで、もう目の前がクラってしました。
どうしても欲しかったんです。
どうしても手に入れたかったんです。
求めていたものが目の前にある感動はいまでも忘れません。
物に対して、ここまでの価値観を見出せたのはこれが最初で最後です。
いま書いてて思ったんだけど、運というのは自分から動いて手に入るものなんですよね。
どんなに性格が悪かろうと、人を見下した態度を取っていようと、行動している人に運が向いてくるのです。
本を開いて、考えているだけじゃダメで動かせるところを動かすこと。
自分で考えて選択し行動する。
それこそが運を呼び込む方法なんです。
春、真っ只中だったけれど、当時の大阪は現代(2015年)のような爆暑じゃなかったので4月でも充分穿ける気候だった。
履いた瞬間から全てが変わった。
気分が良かった。
憧れていたレザーパンツを穿いているという感覚が最高だった。
これを味わってしまうとCHROME HEARTSから離れられない。
と誰もがそう思う。
だけど、違った。
僕の到達点はレザーパンツだったので、身に着けた瞬間から満足してしまった。
本当に欲しいと思えるものがなくなり、レザーパンツに身を包んで妙になっとくする自分がいた。
クロムハーツのレザーパンツはシンプルに着こなしても、十分に個性的で大胆なスタイルになる。
クロムハーツのレザーパンツにギャルソンのT-SHIRTを合わせていれば様になったし、そのシンプルさがとても恰好良かった。
それで充分だった。
いまでも僕はここで一つの答えが出たのだと感じている。
そのスタイルというのが確立された瞬間だったと。
エイジングの原点に立った瞬間でもある。
・・・・
CHROME HEARTSのレザーパンツを手に入れてしまってから僕はブツ欲というものから開放されていた。
「何もいらない」と本気で思えた。
いまから考えると、何も知らない状態だったので欲というものが消え去っていたのかも知れない。
それからCHROME HEARTSの火が着くのは翌年の誕生日後だった。
だけど、このときはまだ知る由も無い。
続く。