世界ボクシング機構(WBO)スーパーフライ級王者の井岡一翔(32)=Ambition=が、昨年大みそかに東京都内で行われた世界戦の際に受けたドーピング検査で、禁止薬物の大麻成分に陽性反応を示していたことが26日、関係者への取材で分かった。
ドーピング違反は確定しておらず、日本ボクシングコミッション(JBC)は近く倫理委員会を開き、違反の有無などを判断する見通し。禁止薬物が検出された選手は再検査を要求できる。井岡の代理人弁護士は産経新聞の書面取材に「不正薬物、違法薬物を摂取した事実はない」と回答した。
代理人によると、井岡は警察からすでに聴取を受けた。その数日後に警察から「捜査は終了した」との報告があったという。代理人は「井岡に対する嫌疑は晴れたものと認識している」とし、「心当たりがあるとすれば使用していた(合法の)CBDオイル。このオイルから大麻成分が検出された可能性はあるかもしれない」と説明した。
今回の井岡選手に向けられたドーピング疑惑ですが、そもそもの話、日本ボクシング界において
ドーピング検査がしっかりと行われているのか?ということです。
日本で行われる世界タイトルマッチ前のドーピング検査(尿検査)においては、オリンピックのトップアスリートが行うような、厳格なドーピング検査は行われているのでしょうか。
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厳格なドーピング検査
REAL SPORTSさんのトップアスリートが受けている「厳格なドーピング検査」の記事が非常に面白かった。
【LINK】「排尿目視が必須」「緊張して尿が…」ドーピング検査員が明かす知られざる検査の実情
「365日、早朝から夜中まで。ドーピング検査は突然に」……だそうです。
トップアスリートとなると気が休まることがありません。
いつ、どこでドーピング検査が来るのかが分からないのです。
早朝5時から午後は23時の間です。
そして、必ず同姓が検査をするのです。
なぜ同姓が検査をするのか。
尿が体から出ているところを目視で確認
「尿が体から出ているところを目視しなければいけない」
採尿の際は、アスリート自身の体から確実に尿が出ているところを検査員がチェックします。ここはドーピング検査ではいろいろ話題になるところですが、とても重要なところです。
引用元:「排尿目視が必須」「緊張して尿が…」ドーピング検査員が明かす知られざる検査の実情
そう確実に本人から尿が出ていることを検査員が目視しなくちゃいけないのです。
ボクシングのドーピング検査
私がボクシングをしていた頃(2015年)までは、世界タイトルマッチでも
尿を入れる容器を陣営に渡し、選手がそれに尿を入れてました。
個室のトイレで誰にも見られず尿を取り、それを渡します。
尿の採取を「尿が体から出ているところを目視しなければいけない」というようなことはなかったです。
ちなみに、海外(ボクシングの聖地ラスベガス)のような場所では分かりません。
となってくると今回の井岡選手のドーピング検査です。
ドーピング検査と違法薬物
警察が証拠として押収した尿ですが、そもそも論「井岡選手本人のもの」と確実に言えるのか。ということもあります。
試合前の尿検査とはいえ「尿が体から出ていることを目視」した人はいないでしょう。
そんな尿で井岡選手が違法薬物(大麻)をやっていたという証拠になるわけがない。
ちなみに私の知人はパブロンを飲んで尿検査をしたら大麻の反応が出たみたいです。
これは本当の話で我が社の法務博士の経験談です。
そして違法薬物の捜査は打ち切られた。
警察はドーピングを調べない
違法薬物の捜査は終わっても、ドーピング問題は未解決です。
ドーピングは警察の範疇じゃないから調べません。
JBCはこの疑惑をどう解決するのでしょうか。
大晦日の試合を今頃になってドーピングが・・と言われても困りますよね。
井岡選手、田中選手も困惑していると思います。
試合は素晴らしい内容だっただけに残念ですね。
JBCの運営体質、杜撰な管理体制に問題があったことは否めません。