スポーツコラム

【BOXING】井上尚弥 全米デビューへ向け6度目の防衛線に挑む

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ボクシング 右ストレート

こんにちは。

元プロボクサーのsanasukeです。

日本に存在する世界チャンピオンの中でも群を抜いている強さを誇る世界スーパーフライ級チャンピオンの井上尚弥さん。

モンスターと呼ばれる彼のパワーとテクニックが全世界に向けて放映される。

井上尚弥選手の強さの秘密って何なのだろう。

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井上尚弥選手の戦績

WBO世界スーパーフライ級王者

プロボクシングの戦績は通算13戦 13勝 (11KO) 無敗(2017年)

世界タイトル初挑戦は2014年4月6日。

ライトフライ級王者のアドリアン・エルナンデス。

6ラウンド2分54秒ノックアウトし王座奪取。

6戦目での世界王座奪取は当時の日本記録です。

そして驚くのは試合の1ケ月前に、井上尚弥選手はインフルエンザに罹っていたのです。

練習で追い込んでスタミナを付けなければならない時期に何もできない。

試合の3週間前まで寝込むことになる。

そして次の敵は減量。

58kgある体重を3週間で48.97kgまで落とさなくてはいけません。

3週間で10キロですよ。

1日に約500gの体重を落とす。

デブが落とすのとはワケが違う。

普段から練習で絞れている身体を更に絞る。

水も飲めない。

骨身を削るというのは大袈裟な表現じゃありません。

ボクサーはその瞬間のために命を懸けているんです。

そして、体重を落とし切った後に世界一強い男と殴り合いをするんです。

負けることは許されない。

ボクシングの試合に次は無いんです。

一戦一戦が勝負なんです。

だから、リング上での彼らは輝き眩いのです。

それでは世界を奪取した井上尚弥選手の試合をどうぞ。

アドリアン・エルナンデス(メキシコ)vs井上尚弥

スタミナの切れた局面になってもボクシングのスタイルが崩れない。

物怖じせずにいつも通りの動きをする精神力の強さ。

大物の器を感じます。

8戦目で二階級制覇の偉業

井上選手の骨格ではライトフライ級まで減量をするのは無理がある。

その為、王座を返上し2階級上げて試合をすることになった。

対戦相手はWBO世界スーパーフライ級王者オマール・ナルバエス。

最強のチャンピオンです。

ナルバエスはフライ級の世界チャンピオンとして君臨し、その王座を16連度続防衛。

日本での連続防衛記録は具志堅用高さんの13連続です。

先日、バンタム級の山中選手が記録に挑みましたが残念な結果に終わりました。

16度連続防衛というのがどれほど凄いかは分かるでしょう。

その後、WBO世界スーパーフライ級王座を11連続防衛。

プロ・アマ通じたキャリアは20年以上。

150戦以上の試合で一度もダウンを喫した事はないんです。

一度だけ負けはしましたが、判定ですし1階級上のハードパンチャー、ノニト・ドネアが相手でした。

スーパーフライ級以下では14年間無敗です。

井上尚弥選手はそんなスーパーチャンピオンに果敢に挑みます。

オマール・ナルバエス(アルゼンチン)vs井上尚弥

150戦以上の試合で一度もダウンがないナルバエスがゴロンゴロンひっくり返ります。

最後はボディで息の根を止める。

ボディはまともに喰らったら本当に息が止まります。

素晴らしい試合でした。

世界の舞台が井上尚弥を成長させる

チャンピオンになってからも井上尚弥選手の成長は凄まじく、前回のリカルド・ロドリゲス戦では華麗なフットワークからサウスポーにスイッチ。

左ストレートで相手の膝を折るほどの威力を見せた。

格闘技経験者なら分かると思いますが、世界の舞台に立てるまでになるにはある程度の型って決まってしまうんですよ。

サウスポーにスイッチしたりするのは、相手とリズムが合わずに苦し紛れにやったり、または対戦相手と実力差があるときに挑発的に行うことは多々ある。

しかし、井上尚弥選手の場合は戦略としてサウスポーになれるんです。

リカルド・ロドリゲスとの試合をする前にサウスポーにチェンジしたのを見たことがない。

ということは、チャンピオンの座に着いてから身に着けたということです。

オーソドックスな選手がサウスポースタイルにスイッチして、威力のあるパンチが打てるというのは考えられない。

井上尚弥選手がいかにズバ抜けた運動神経の持ち主かということが分かる。

井上尚弥 vs リカルド・ロドリゲス

強い人間のを周囲に於くことで自分自身を高める。

周囲の強さが自分を引っ張りそれを追い抜いていく。

井上尚弥さんの動きの中にある思考はいつも冷静だ。

人間の強さとか心の中にあることを実感する。

僕はこの試合をみたときに武井壮さんの話を思い出した。

武井壮さんが語る井上尚弥

井上尚弥選手がプロデビューした頃の試合をみた武井さんはこういった。

彼はいま世界チャンピオンと戦っても勝てる。

彼の試合を観て驚いたのは運動の処理の速さが桁違い。

運動の処理能力が半端じゃない。

他の人が1処理する中で彼は3~5を処理する。

彼は持っているCPUが違う。

※CPUとは、Central Processing Unitの略でコンピューターの中央処理装置。
情報の転送を司る中枢部分。
CPUの情報処理能力が高いとパソコンはスイスイと動く。
ようするに井上尚弥選手の場合、運動の処理能力がそれだけ長けていると言いたい。

そしてこう続けた。

彼はお父さんがコーチなんですけど、お父さんが授けたトレーニングメニューの中に何かが含まれている。

普段の生活の中で何か処理をするスピードを求められることがあるんじゃないか。

階段をすごく早く降りるとか。

スポーツってそういうことが大きいの。

練習時間なんて多く取ったって4~5時間しかできない。

身体が壊れちゃうから。

ただ、残りの20時間をどれだけ頭働かして身体使うかでスポーツ選手の能力って決まってくる。

彼(井上尚弥)の生活の中で必ず他の選手にはないボクシングを卓越する何か要素があるはず。

井上尚弥選手の運動の処理能力

では、実際に井上尚弥選手の運動処理能力の片鱗を見てみましょう。

ホワイトのショーツが井上尚弥選手です。

スパーリングパートナーが右のオーバーハンドブローを出した瞬間に体捌きで身体を移動させパンチをかわしつつ、

パートナーの手が戻る前に左フックを放ち右のショートアッパーで仕留める。

しかも下がりながら。

これが処理能力。

井上尚弥選手は身体の動きが一つの目的に向かって流れている。

その流れの中に身を置くことで終着地点へと流れ着く。

終着点はナックアウトです。

全ては因果の流れの中に・・。

フットワーク

井上尚弥選手のステップインの早さも目を見張るものがある。

パンチを当てては自分の距離に戻るヒット&ウェイ。

距離を支配するものが試合を支配する。

だからこそ、パンチを見切ることが出来る。

冷静な分析能力

そして物事を冷静に見る分析能力もある。

体重による階級制があるボクシングというスポーツで、体重が占めるパワーの割合を分かっている。

テレビのインタビューで答えていました。

自分のパンチはバンタム級までなら通用する。

というのを冷静に語っていた姿には驚いた。

世界の舞台で倒しまくると「自分イケてるんじゃね」と勘違いして無謀な増量をしてしまいがちなんです。

体重とパワーの関係は以前にも記事にしましたのでそちらを参考にしてください。

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自分の「強さ」だけじゃなく「弱さ」も知る。

そこで初めて分析が出来るのです。

強さが暴走すると口では哲学的な発言をしているのに「タバコを吸ったり」「走らなかったり」・・・

行動が伴っていない人が多く、その小さな弱さがリングの上で足を引っ張る。

しかし、分析が出来ていないから次の試合も同じことをする。

PDCAを回せない。

井上尚弥選手はお父さんと生活を共にすることで強さを伸ばしているのだと思います。

というわけで井上親子がすげえ!ってことでまとまりました!

はやく試合がみたい!

井上尚弥の全米デビューはWOWOWで放映

彼の試合はWOWOWで中継される。

日本の選手がボクシングの本場でノックアウト勝利を飾ることができるのか。

歴史に残る試合になることは間違いない。

WOWOWはこちらです。

WOWOW公式サイトはこちら



まとめ

ボクシングの試合を見る度に小学校の先生が語った言葉を思い出す。

ある授業中に先生は言いました。

おれは一生懸命と書くよりも一所懸命の方が好きだ。

一所懸命は「一つ所に命を懸ける」という意味。

それぐらい真剣に打ち込むという意味。

一所懸命は人生で自分の位置を確立する唯一の手段かも知れない。

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