CHROME HEARTS FASHION

CHROME HEARTSの値上げが止まらない―その背景にあるもの―

こんにちは。

ここ数年、CHROME HEARTSの価格上昇が急速に進んでいます。

店頭からは商品が消え、モノが買えない状態が続いています。

CHROME HEARTSのオンリーショップなのに、1990年代のユナイテッドアローズ心斎橋店並の品揃えです。

CHROME HEARTSの価格上昇は単なるインフレや素材高騰だけでは説明がつきません。

実際にブランドの動きや市場全体の流れを見ても、CHROME HEARTSは今、明らかに 新しいステージ に入っていると思います。

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富裕層向けブランドへの再ポジショニング

エルメスやルイヴィトンなどの名だたるラグジュアリーブランドと同じように、
CHROME HEARTSも「選ばれた人だけが買える存在」へ舵を切ったように見えます。

価格を上げ、在庫を減らすことでブランドの希少性は高まり、所有すること自体が特別なステータスになります。

富裕層の購買力は景気に左右されにくいため、この戦略は現在の世界市場では非常に合理的です。

また、顧客層には「特別なお知らせ」をして新作を手に入れ易くします。

コスト上昇という“表向きの理由

もちろん、素材や人件費の高騰も値上げの一因でしょう。

・シルバー、ゴールドの価格の上昇

・アメリカ国内で上がり続ける職人の人件費

製造をLAに集中させているため、構造的にコストが高くなる。
ただ、これはあくまで“言い訳として説明しやすい理由”。

価格上昇のすべてを説明するには足りない気はします。

在庫を絞ることで生まれる“入手困難という価値”

ここ数年のクロムハーツは、意図的に店頭在庫を極端に減らしているように見える。

商品が常にない状態は、ユーザーに「希少性」を強烈に刷り込みます。

・なかなか買えない

・だからこそ所有する価値が高まる

・SNSで話題になりやすい

・リセール価格が上昇する

・ラグジュアリーブランドが好む“王道の演出”です。

二次流通市場をブランド側が無視できなくなった

Grailed、StockX、日本国内のメルカリやヤフオク。

クロムハーツのロゴ入りパーツだけでも高額で取引されている。

ブランドとしては、中抜きされるよりも“本家の価格を引き上げる”方が利益は大きい。

結果的に、新品の価格を上げ、相場全体を押し上げる流れにつながっている。

クロムハーツを守るための戦略

クロムハーツが持つ魅力の核心は、単なるアクセサリーではなく、世界観そのものです。

昔からのCHROME HEARTSファンなら分かると思います。

Richard Starkが創る世界観です。

・反骨精神(ロック)

・LAのハンドクラフト文化

・スターたちの“私物”から始まった歴史

こうした物語を維持するためには、簡単に手に入ってはいけない。

価格上昇と入手困難は、その“神話”を守るための手段でもある。

結論:クロムハーツのラグジュアリーブランド化

今のクロムハーツは明確に、

・価格を上げる

・在庫を絞る

・富裕層中心にシフトする

・ブランド神話を維持する

という方向へ進んでいる。

昔の“反骨のアンダーグラウンドブランド”ではなく、

いまは世界のラグジュアリー市場に本格的に参戦している段階でしょう。

クロムハーツとともに時間を歩いてきた者として

価格が上がり続けるのはまだ手に入れていないモノがある僕としては痛い。

しかし、それと同時に、過去に手に入れたアイテムが“価値”を増していく時代にもなっている。

時間をかけてエイジングされ育ててきたレザーやシルバーは、新品では再現できない魅力を放ちます。

クロムハーツのラグジュアリー化は、私たち愛好家にとって誇りでもあり、同時に少し寂しさも感じる変化でしょう。

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さなすけ

家族、オカメインコ(天国へ逝く)肉厚レザーのクロムハーツを愛し、筋トレを嗜む。 嫌いな言葉「実質0円」「知らんけど」

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