一生無料で修理を受け付けるとしていたCHROME HEARTSですが、現在では有料となっています。
ただし、二年以内であれば縫製の解れなんかは無料で修理を引き受けてくれます。
この辺りは他のブランドよりも親切な感じがしますね。
メンテナンスでも人気があったのがクロスパッチでの補修。
自分の出したアイテムが職人の手によってクロスパッチが無数に貼られていて帰ってきたときの嬉しいものです。
しかし、クロスパッチの補修に至ってはオプションというかデザインのカスタム的な存在になっているのが現状です。
そこで、現在の価格はどうなっているのかを当ブログのユーザー様に聞いたので備忘のためここに記載しておきます。
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クロスパッチでの修理に料金
・現在はディテール追加の場合、1枚かセメタリーでしかオーダー出来ない。
・例え5枚でも10枚でも同じ金額。以前の様に差額が返金されるのかどうかは分からない。
・送料は無くなり、クロスパッチ1枚30,000円、セメタリーが120,000円位。
送料はなくなったいっていますが、クロスパッチに1枚が30,000円てことは小学生の応用問題並みの計算で送料がクロスパッチに加算されていることが分かります。
2枚のクロスパッチというのは「受け付けない」ということです。
僕が初めてレザーパンツを修理をしたのは一回目の修理に限り送料もクロスパッチも無料の頃でした。
※二回目からは送料は二万円必要ですが、クロスパッチは無料でした。
だから当時のUAのCHROME HEARTS担当スタッフも「一生無料です。」という言葉を武器に接客をしていました。
僕は良い時代にCHROME HEARTSと出会いました。
だからこそ、700万円も使うことができたのでしょう。
本当に良かった。
いまでもCHROME HEARTSは他のブランドとは比較にならない程好きだし、恰好良いと思うアイテムも多数あります。
ルールを変える思考法でCHROME HEARTSを考える
実業家の川上量生さんが以下のような事を言っています。
サービスの成長性を考える場合、そのサービスで「お金を取るかどうか」が大きな鍵を握っています。
お金を取るのであれば、「一定の認知を得た段階」の状態で必要なエネルギーの水準が高くなり、サービスの成長に必要なエネルギー量を増やすことになっていきます。
要するに、課金サービスである限りは、エネルギーの投下を永続的に続けていかなければ人が離れていくなど、不安定な状態に陥りやすいということです。
これは非常に分かりやすいですね。
CHROME HEARTSに対しての修理が一生無料というのは、いわばメンテナンスという「サービス」を無料にしたということです。
だけど、有料化したことにより、現在のCHROME HEARTSは「サービス」の成長に必要なエネルギー量を増やすことになっている。
そうしなければ人が離れて行く。
先日お話しした職人のスキルの問題(顧客の要望を忠実に再現する)に繋がってきます。
川上さんは実に経営者として物事を論理的に考えられる人なんだと、読み返して思いました。
僕が漠然といったことが既に著書に書かれているのですから驚きます。
以下はユナイテッドアローズの経営陣に読んで頂きたい。
そもそもサービスを盛り上げるのが目的であるなら、お金を取らないに越したことはありません。
ニコニコ動画の場合、ドワンゴという会社の規模や資金の問題、また、無料会員が集まりすぎるとどうしても回線が重くなってしまうといった様々な理由から、サービスに対してお金を取らなければいけない状況になりました。
それによって儲けを出したいと考えたのではなく、コミュニティを整備するためのツールとして「プレミアム会員制度」を導入したともいえるのです。
しかし、これによって失ったものも、また多くあったと考えています。
無料のスタンスを貫けなかったことにより、その後に想定された展開のうち、いくつかのものが可能性を失ってしまったという面があるからです。
サービスを有料化するのは、それで単純にお金がもうかるようになるという話ではありません。インターネットに関連したビジネスは特にそうですが、お金を儲けるタイミングや方法というものは、慎重に考えなければならないものです。
課金を考えない戦略を採り続けらるのはGoogleくらいの資本力がある会社がバックにつかない限りは難しいのが現実です。
インターネットサービスの課金モデルについての議論では、道徳や精神論が語られることも多いですが、それは違うと断言できます。
「儲けることばかり考えていてはダメ」というのは、道徳の話ではなく科学の話です。
後先を考えずに儲けようとしているのでは、論理的に考えてサービスの継続が不安定になり、失敗に繋がりやすいということです。
このあたりの判断は難しいところですが、サービスを運営しているのであれば、絶対にないがしろにできない部分です。
にもかかわらず、この部分について言及する人が少ないのは疑問です。
多くの人は単純に「儲けられるなら儲けたい」くらいに考えてられているかも知れませんが、それはサービスをうまく存続させていくのは難しい。
サービスを受けている人たち、つまり顧客が、そのサービスのどんなところに不満を持っているのか。そういった部分から生まれるメリット・デメリットに対して、具体的なイメージを持っていてこそ、ビジネスとして成立させられるのです。
なるほど、読み通して見えてくるものがありますよね。
一生無料として始めたサービスの維持が難しくなったのが現実のところでしょう。
メンテナンスのサービスを有料化したことによって顧客たちがCHROME HEARTS側に対して抱いているイメージというのが浮き彫りになったのではないでしょうか。
いままでなら「許せていた事」に対して声をあげる人が出てきた。僕の様に(笑)
今猶、このメンテナンスの部分と商品の価格の整合性というのは行われているでしょうし、それ自体はブランドビジネスが続くうえで、毎時調整を続けていかなければならない部分です。
その落としどころを踏まえ僕らが納得できるサービスのレベルに近づけて行くこと。
そして、以前のCHROME HEARTSスタッフたちが持っていたプライドという哲学を落とし込んで、それをうまく顧客に突き付ける強さも必要なんですよね。
CHROME HEARTSは金持ちのボンボンやお嬢が顧客に多いですがから、そういった哲学・思想の押し付けを煙たがられるかもしれません。
だけど、そんな人々をも人間的オーラで黙らせてしまう魅力をもった人物が代表にいることを忘れないで欲しい。
Richard Stark
結局最後は、リチャードかい!って話になりますけど、ほんとそうなんですよ。(笑)
僕、CHROME HEARTS好きですから、最終的にはココに戻っちゃうのです。
みなさまのメンテナンス及びカスタムオーダーの目安として頂ければ幸いです。