スポーツコラム

ボクシングの入れ墨(タトゥー)問題はJBCがルールの運用を誤ったことが原因

ボクシングのタトゥー問題が波紋を広げている。

ネットニュースで発表されたこのニュースに対して最初に思ったことは

・・・「今更そこ言うの!?」

という違和感しかなかった。

なぜなら、井岡選手にタトゥーがあることなんて試合前から分かっていたことだから。

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日本人同士の世界タイトルマッチ

2020年の大晦日に行われた「WBO世界スーパーフライ級タイトルマッチ」は

キャリアに勝る井岡一翔選手と無敗のまま世界最短で4階級制覇に挑む田中恒成選手の注目のカードだった。

僕の予想では若さとスピードで上回る田中選手がこれまでの勢いのまま4階級制覇を成し遂げると思っていた。

しかし、井岡選手の基本を崩さない的確なパンチが田中選手を捉え、5回、6回にダウンを奪い、8回に左フックで田中選手をグラつかせ、そのまま井岡選手が畳み掛けようとしたところで、レフェリーが試合を止めた。

日本人同士のタイトルマッチで興奮したのは久しぶりで本当に「良いものを観れた!」と感動の余韻に浸っていた。

リング誌のPFPにランクイン

井岡選手の戦いぶりが評価され、リング誌のPFP(Pound for pound:パウンド・フォー・パウンド)にも10位にランクイン。

今回の試合は井岡選手の戦略が見事にハマった素晴らしいファイトだった。

だからこそ、海外の権威あるリング誌に認められたのだろうと思う。

海外のボクシングはボコボコの打ち合いではなく、戦略に紐づいたこのような試合が評価されるのです

リング誌 PFPランキング

1位 サウル“カネロ”アルバレス(メキシコ)
2位 井上尚弥(日本)
3位 テレンス・クロフォード(米)
4位 オレクサンデル・ウシク(ウクライナ)
5位 エロール・スペンスJr(米)
6位 テオフィモ・ロペス(米)
7位 ワシル・ロマチェンコ(ウクライナ)
8位 フアン・フランシスコ・エストラーダ(メキシコ)
9位 ジョシュ・テイラー(英)
10位 井岡一翔(日本)

日本人が二人もPFPに入る日が来るとは思ってもいませんでしたよ。

すげえ!!

なんて思っていたら、JBCから発信されたニュースは「井岡選手のタトゥーを」指摘するものだった。

JBCのタトゥー問題

ルールを守れ!と主張するJBC側の問題を取り上げたい。

フェイスブックでも語りましたが、JBC側が「ルールの適用範囲」に問題があったと思います。

以下がそのJBCのルールです。

第86条(欠格事由)次の各号に該当するボクサーは、試合に出場することができない。
①試合進行の妨げとなるおそれのある髪型(長髪、ヒゲ等を含む)の者。
②入れ墨など観客に不快の念を与える風体の者。
③急性・感染性疾患(感冒、へルペス、流行性結膜炎など)に羅患している者。
④オーバートレーニング、過度の減量などにより健康状態が不良である者。
⑤コミッションドクターが視力等に支障があると診断した者。
⑥コミッションドクターによる診断の結果にもとづくコミッションドクターの勧告に応じない者。
⑦その他コミッションドクターが試合に不適格であると認定した者。
⑧選手が自立で計量器に臨めない者。
⑨その他試合出場に相応しくない者

【引用】一般財団法人日本ボクシングコミッションルール

今回は②が問題ということになる。

しかし、これは外国人選手や海外での試合では適用外なのです。

もし井岡選手が猫ひろしさんみたいに外国籍にしたなら、日本で試合をしても全く問題がなかったということです。

でも、井岡さんは日本人です。

ならばJBCのルールで、入れ墨のある井岡選手は「試合に出場することができない」はずです。

井岡選手は2018年頃から既にタトゥーはありました。

2019年にも現在のようなタトゥーがあったわけです、それなのになぜ試合をすることができたのでしょうか。

JBCの特例

JBCのルールでは「試合に出場することができない。」となっているのに、なぜ試合をしたのか。

ここからは僕の予想になるのですが「入れ墨を隠せば問題ない」という特例を設けたのではないでしょうか。

ファンデーションやテーピングで隠したら「試合に出場できる」という風にすれば「不快の念を与える風体の者」ではなくなるから。

JBCのタトゥー確認義務

ルールがあるということは、それを取り締まらなくてはいけません。

取り締まるからこそのルールです。

ルールに反するものを「ルール違反です」と指導し改善させる義務がJBCにはある。

「タトゥーは見えなければいいよ。」

という特例を設けたのなら、JBCには「入れ墨が見えるか見えないかを確認する責任」があるわけですよ。

JBCは井岡選手のタトゥーを試合前に確認したのでしょうか?

してないでしょう。

前日に「明日の試合はタトゥーはファンデーションで隠して下さいよ」っていうだけじゃだめです。

それは怠慢です。

部下から提出された書類をチェックせずに素通りさせるのと同じです。

ルールを作って取り締まるのだから、JBCは試合前に「目視による確認」をするべきだったのです。

でも、してないですよね。

JBCが入れ墨問題を提起するタイミング

井岡選手がガウンを脱いだときからタトゥーというか入れ墨は確認できます。

もうココが最終です。

この時点で井岡選手に対してJBCは

「いまからタトゥーを消せ!でなければ試合に出場できない」と止めるべきでした。

あまりにもギリギリ過ぎるというのであれば、控室にいる自店でJBCは確認するべきです。

その所為で試合が遅れてテレビの放映に間に合わない、スポンサーに迷惑が掛かるというのであれば、井岡選手側に瑕疵があるので、違反行為による罰金を科せばいいでしょう。

ルールと言いながら、JBCはそのルールを軽んじたからこのような結果になったのです。

それなのに、試合が終わってから「井岡!タトゥーあかんやん!」っていうのは違和感しかない。

武井壮さんもフェイスブックで述べていますが、ルールを守るのは当然です。

僕もほぼ同意です。

しかし、JBCはルールを振りかざすタイミングが違います。

ルールは分かりやすく的確に

今回の問題は「入れ墨があると試合に出場できない」というルールはあったが、JBCがそれを運用できなかったことに問題の発端がある。

分かりやすくするのなら、もう墨が入っている時点でダメ!にすればいい。

入れ墨が入っている時点で、JBCは「入れ墨を入れているボクサーは日本のリングに上がれない。入れ墨の意味や決意なんて関係ない。」

といえばいいのです。

もし、入れ墨を隠す(観客に見せない)ようにすれば試合を許可するのなら、JBCは契約書を用意して「契約違反になればライセンス停止と罰金を科す」と一文を入れ、井岡陣営に承諾もらいサインをさせればいい。

テレビ放映やスポンサーへの損害賠償も気にせず試合を止めることができたはずです。

ルールを曖昧にしたことが一番の問題。

それなのに、井岡一翔を処分するというJBCの判断はジャッジをする組織として判断力に欠けると思う。

それならば、いっその事、タトゥーを解禁するか。

ふわふわさせるなら「タトゥー解禁」か「タトゥーはダメ!絶対」にすればいい。

最後にもう一度。

曖昧なルールが混乱を招く。

いまの世の中を見ていればよくわかるでしょう。

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さなすけ

個人事業主、IT関連会社員、中間管理職。 妻と子とサスケ(オカメインコ)とクロムハーツを愛し、筋トレに目覚めたブロガーです。

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