ベルセルクの最終話を考察・ゴッドハンドの弱点

もう20年以上愛読していた漫画「ベルセルク」

皆さんもご存知のように、三浦先生の夭逝で物語の完結を知ることができなかった。

僕がベルセルクを初めて見たのはテレビアニメの影響でした。

深夜、バイトから自宅に戻り、遅い夕飯を食べているときにただテレビを点けていたら流れてきたのが中世騎士の物語。

黄金時代の後半あたり、ガッツの百人切りくらいからじゃないかと思います。

「中世の戦乱を描いたアニメ」という認識から入ってボーっと見ていたのですが、物語の面白さにどんどんと引き込まれて毎週の楽しみになっていた。

ガッツが鷹の団を離れると決意し、グリフィスはそれを止めようと決闘を挑むが、戦場で鍛え上げられたガッツの剛剣の前にグリフィスは敗北と喪失を味わう。

そして、ミッドランド シャルロット王姫の部屋へ喪失感を埋めに行く。

そこでの愚行を侍女に見つかり、ミッドランド国王に通報され捕らえられたグリフィス。
拷問されながらも輝き続けるグリフィスの眼。

覇王の卵を拷問官に取られグリフィスの元にから離れる。

そして、所々に出てくる怪奇現象・・・

監獄の中で意識が薄れゆくグリフィスの前に現れる奇怪な者ども。

「王子よ・・・・我ら許されざる者どもの王子よ・・ご拝謁賜りたく・・・」

魔物に襲われるリッケルトたち・・・

そして「蝕」

グリフィスがフェムトとなり、これからどうなるのか!?とテレビに見入っていたらそれが最終話だった・・・。

ベルセルクはアニメよりも単行本が断然面白い

翌日、単行本を探して買いまくりました。

1巻からアニメ版の続きなっていて巻数を読み込むうちにアニメ版と重なる黄金時代へと突入。

漫画の方が数倍面白かったです。

アニメ版よりも原作のグリフィスは少年らしさが描かれていて

その子供っぽさとは裏腹の知性と狡猾さ、抜け目なさ・・というぎゃっぷにやられました。

そんな中で「おれを酷い奴だと思うか?」というガッツに対して自分の所業を憂いるグリフィスの表情は

ガッツに対しての信頼からなる「憂い」が垣間見えた良い表情でした。

アニメ版ではそれがあっさりと流されている感じがしました。

また、ガッツとボスコーンとの一騎打ちは、アニメ版では迫力に欠けました。

いまの技術を持ってすれば更に良いものに仕上がるかも知れませんね。

テレビアニメということで、いろいろと配慮すべき表現があったのかも知れません。

ファンとしては忠実に描いたアニメ版も見てみたい気がします。

グロさも含め。

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ベルセルクの最終回はハッピーエンド

さて、ベルセルクを読み込むうちに思ったのは最終回はどうなるのか・・どうなっていくのか・・ということですが、

三浦先生の中では「ハッピーエンドで終わる」予定でした。

ただ、三浦先生の中に終わりは見えていたようで、それに向けての伏線は最後のベルセルクに描かれていたようです。

聞けば、三浦先生はたびたび「ベルセルクはハッピーエンドで終わる」と口にされていたそうです。
三浦先生の考えるハッピーエンドと私たちが考えるハッピーエンドが同じものとは限りません。
それでも、生まれた瞬間から苦痛と苦難に満ちた人生を送り続け、ようやく大事な存在を得たかと思えば奪われ続けてきたガッツが、最後はもしかしたら幸せになれたのかもしれません。
そう考えると、多少は救われる気がします。

引用:【追悼】『ベルセルク』の三浦建太郎氏、「ハッピーエンドで終わる」と語っていた…

三浦先生の中でベルセルクはハッピーエンドで終わるという物語の終着が既にあったようです。

三浦先生が考える「ハッピーエンド」とは如何なものだったのでしょうか。

グリフィスは神に「翼」望み、闇の翼 フェムトとなってゴッドハンドの一員になった。

ベルセルク最終話の予想

ここからは僕の想像です。

グリフィスも夢を目指す中で本当に欲しいものを手に入れてたのです。

グリフィスが欲しいのは「あの城」ではなかった。

本当に眩い存在はそこではなかったのです。

しかし、身体を切り刻まれ、手足すら自由に動かすことができない絶望の中で、目の前の簡単な方法を選んだ。

絶望の中ではグリフィスが抱いた夢は何よりも尊いものに思われた。

あの城へ目指すべきなのだと自らを偽った。

そして、言い訳を抱き、ゴッドハンドへと転生しました。

夢の存在が本当に欲しいものを見えなくした。

僕は、受肉したグリフィスは何が欲しかったのかを最終的に悟ると思うのです。

そして、友を選び、フェムト変性前の姿に戻り、永久に逃れられない渦に巻き込まれてゆく。

人は夢に向かっている途中が一番楽しいのです。

夢の中・・そう夢中になって突っ走っている経験こそが宝なのです。

「天空の城めざし 頂に屍を積み続ける それがお前だ」そう、フェムトは屍を積み続けるだけの存在なのです。

辿り着けないのですよ。

グリフィスはフェムトが受肉し現世では「無敵」となった。

敵の無いの中で手にしたものはガラクタですよ。

簡単に手に入れられるというのは無価値なのです。

なぜなら人は意味を求めるからです。

意味=物語

おれはおれの国を手に入れる。

そして・・・ここでグリフィスは虚無感に襲われる。

というのが僕の予想。

髑髏の騎士やボイドは・・知らん。

そこまで分からん!

しかし・・・・

神との遭遇

ここで注目するのはヤングアニマルには掲載されたのに、単行本にはならなかった回がある。

みなさんはご存知でしょうか。

グリフィスは「捧げる・・・」と心の中で唱えたあと、闇の中に沈んでいく。

そこで「神」と遭遇する。

ここまでは単行本でも描かれています。

しかし、その先の「神との対話」は単行本に掲載されることはありませんでした。

理由はベルセルクの物語の根幹、ゴッドハンドの弱点がハッキリと描かれているからです。

神との対話

闇に沈む中でグリフィスは鼓動する肉塊に遭遇する

グリフィスは思う・・「神?」

神は答える「よく来た 人の子よ」

グリフィス「神なのか・・?」

神は答える「私は源形(イデア)」

「魔の源形(イデア)」

「望まれし神」

「見るがいいお前の周りを」

「お前が目にしているのは我が一部」

「我が核」

グリフィスは神に問う

「神・・・」

「神だというのか?」

「この巨大な肉塊の様なものが?」

神は答える

「この世界自体が私なのだ」

「すべての人間の心に潜む」

「闇」

「魔の源形(イデア)」

「それが神」

グリフィスの周りに渦巻く流れ

その一つ一つが人々の叫ぶ顔

それを見たグリフィスが問う

「これは?」

神が答える

「念の海」

「人はすべて心の底に個を越えた共有する意識領域を持っている」

「人間の種としての全体意識」

「その暗黒面がこのうねりだ」

「このうねりの中より 我は生まれた」

「この世界の自我として」

「凶暴で孤独な・・・・」

「形容しきれない様々な負の念でここは満々ている」

「まさに人を人たらしめる意志だ」

グリフィスは実感する

「・・・確かにそうだ」

「これはオレの中にある」

「感じる」

「だが なぜだ?」

「なぜお前は生まれた?」

「なぜ人は神という意思を生んだ」

神は答える

「人が理由を求めたからだ」

グリフィスは思う

「人が・・人が神を生み出したというのか?」
「人が望んだというのか?こんなおぞましいものを」
「ここは・・ここままるで・・・・地獄」

神は答える

「地獄 そう呼ぶ者もいる」
「ここは幾重にも重なる 全体意識の一側面にすぎない」
「だがお前はしっている」
「ここがどれだほど人間らしい領域であるかを」

「人間という種の本質に従い 我は一人一人の運命を紡ぐ」

グリフィスは驚く

「・・お前が オレの運命の支配者だというのか・・?」
「お前が すべてこうなる様に仕組んだというのか」

神は答える

「苦しみの理由」
「悲しみの理由」
「生の理由」
「死の理由」
「なぜ人は不条理な死を迎えるのか」
「人智を越え流転する運命に人は理由を求めた」

グリフィス

「それが神・・・」

「そして我はそれを為す」
「そう求められ存在する」
「我は運命を司る」
「お前という人間が生まれ出ずる血脈を造り上げた」
「歴史を操作し」
「お前に相応しい環境を造り上げた」
「お前がここへ至るべく定められた運命の一部だ」
「はるか遠き過去より お前はここにあるべく定められていた」
「人の深層意識に働きかけ」
「血と血を交わらせ」
「お前が生をうける時代に向けて」
「お前にとっての出会いもまた」
「我はお前の心の底に潜むもの お前の一部」
「お前は種の意志である 我の一部」
「お前の望みは我が望みでもある」

「お前の行い自体が」
「種としての人間に相応しいものになるだろう」
「たとえ それが人々の苦しみであっても 救いであっても」

グリフィス

「・・・運命・・・」
「オレの・・・・・」

「神よ お前はオレに何を望む!?」

「あるがままに  あれ」

グリフィス

「・・・・・ならば」

「翼を」

「望むままを行え 選ばれし者よ」

「持ち帰るいい」
「この内なる世界に満ちる念の力を」
「お前の肉体である物質領域まで」
「お前に相応しい形に変えて」

闇の翼・・・降り立つ

って感じです。

これがベルクセルの世界観の源形じゃないでしょうか。

ゴッドハンドを超越するイデアは人が望んだから生まれた。

というのであれば、ゴッドハンドの弱点もそこにある気がします。

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さなすけ

個人事業主、IT関連会社員、中間管理職。 妻と子とサスケ(オカメインコ)とクロムハーツを愛し、筋トレに目覚めたブロガーです。

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