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世界最強を決めるボクシングのトーナメントWBSS(ワールド・ボクシング・スーパーシリーズ)がいよいよ開催される。
格闘技は公平性を期すために体重毎に階級が決められています。
ボクサーが減量をする理由もここにある。
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その各階級には世界チャンピオンが存在する。
そして、各階級ごとに別の団体が設けられている。
ボクシングの団体名と世界チャンピオン
例えばバンタム級(55.34キログラム/122ポンド)の階級でも以下のようなものがある
団体名 | 日本語訳 | 設立日 |
WBA(World Boxing Association) | 世界ボクシング協会 | 1921年1月13日 |
WBC(World Boxing Council) | 世界ボクシング評議会 | 1963年2月14日 |
IBF(International Boxing Federation) | 国際ボクシング連盟 | 1983年 |
WBO(World Boxing Organization) | 世界ボクシング機構 | 1988年 |
主要な団体でもこれだけある。
同じ階級だけで4人もの世界チャンピオンが存在する。
しかも、暫定チャンピオンも含めればわけが分からない。
それで「世界一」を謳っていいのか?
いや、よくない。
「じゃあ強いやついっぱい集めてさ!ただのケンカをしようぜ!」by(浦飯幽助)
本当の意味での世界一強い男を決める闘いこそがWBSS(ワールド・ボクシング・スーパーシリーズ)なんです。
日本ではWBAバンタム級王者の井上尚弥選手が出場します。
世界の誰もがみとめる「モンスター」の強さの秘密はなんだろう。
負けることは怖くない。井上尚弥の思考に迫る
16戦全勝14KOの戦績で3階級制覇中の井上選手は、今回も圧勝が予想されています。
しかし、彼は常々「負けることは怖くない」と話す。
井上選手の発言に対し、亀田氏はこう語る。
『負けることが怖くない』という井上尚弥の言葉は、トップ中のトップだからこそ吐けるものです。並みの世界ランカーが一度世界タイトルに挑んで負けてしまったら、なかなか2度目のチャンスは与えられない。僕もそうでした。挑戦者っていうのは、そんなもんですよ。
でも、井上のようなトップ選手は、もし負けても次の試合を組んでもらえます。井上レベルの価値を持つ選手は、まだまだリングに立てるんです
この記事をみて、ちょっと違うんじゃないか?と感じました。
亀田氏の論法からいくと、井上尚弥選手は、トップ中のトップに辿り着くまでには「怖さを感じていた」ことになる。
それでは、井上選手の天才性を語ることは出来ない。
井上選手の強さは「以前は怖かったが今は怖くない。」という成長のレベルでの強さじゃないと感じる。
「負けたから次が無い」と思うのは個人レベルでの話です。
負けてから立ち上がるかどうかを決めるのは自分自身なんです。
敗戦の後に感じる亀田氏の感想は、亀田氏本人が感じるものですが、この理論が当てはまるのであれば「負けが怖くない。」と感じている選手が全て強いのか?っていう話になってしまいます。
井上尚弥選手の強さの秘密
僕は井上選手の強さの秘密は行為に対しての執着だと感じています。
ただ、闘うのが好き。という感情。
井上選手が「負けても次があるから怖くないわぁ」なんて気持ちでいるとしたら、裏を返せば「次が無ければ怖い」という感情に帰着し、やっぱり怖い。ってなるでしょう。
しかし、彼の中での敗戦は、自分の隙を埋めるチャンスと捉えているのです。
敗戦は自分の中に存在する「弱さ」を消す作業。なんです。
戦いの中でこそ極められる最強への作業が、強い相手との実戦の中に存在するのです。
適者生存
人は環境への対応能力があります。
だから食物連鎖の頂点に立ちます。
適者生存というやつです。
その性質を上手く活かし、自分を高めてくれる対戦相手との戦いを熱望するのが井上尚弥選手です。
「もっとヒリヒリする試合がしたい」
と彼が望むのは、勝ち負けをも超越した思考を持っている証拠と言えるでしょう。
戦闘中にも先の事なんて考えてないと思うのです
対戦相手に集中しているのです。
最強が揃うWBSS(ワールド・ボクシング・スーパーシリーズ)
自分を高めてくれる対戦相手が揃うのが、WBSS(ワールド・ボクシング・スーパーシリーズ)です。
世界チャンピオン同士が最強を目指し闘うのです。
ヒリヒリとした試合ができる相手は充分に揃っています。
WBSSは誰でも出場できるわけじゃない
WBSSは「はい!出場します!」と手を挙げて参加出来るトーナメントではありません。
世間から「強い」と認められたチャンピオンにしか声が掛からないのです。
どこの誰かも分からない出稼ぎ噛ませ犬の選手に勝って、リング上で「しゃーっ!」とかリングでのパフォーマンスは要らないんです。
WBSSのトーナメントの質が落ちる様な選手は出場できません。
トーナメントを企画する上では選手の質が問われるのです。
WBSSに出場している時点で「強さ」において選ばれた「お客を呼べる選手」といこと。
井上選手が熱望するヒリヒリとする様な試合ができる対戦相手が揃っているのです。
そして、最強を決めるトーナメントの1回戦が10月7日(日)に日本で行われます。
井上選手の対戦相手はファン・カルロス・パヤノ。
ファン・カルロス・パヤノ
元WBA世界バンタム級スーパー王者。
1984年4月12日(34歳)のサウスポー。
スマートなボクシングではなく、バタバタした感じのリズムが取りにくいボクサーです。
最近の試合では派手なパンチ力は感じず、粘り強さと「執拗な攻撃パターン」にやりにくさを感じます。
一定のリズムを刻むのではなく、バタバタした感じのリズム感。
ヴィクトルラバナレスみたいな。古いですか。例えの選手が。
しかも打たれ強く粘り強い。
井上選手とは対照的に打たれながらも乱打戦で勝利を掴むタイプのボクサーです。
しかし、井上選手を相手に打たれながらボクシングをするのは危険です。
あのオマール・ナルバエすでさえ倒されてしまったのです。
井上選手に対してパヤノがどんなボクシングをするのか?がこの試合のキーポイントと言えるでしょう。
井上尚弥の強さ まとめ
井上選手の強さはボクシングが純粋に好きなんですよね。
ボクシング愛がある。
彼の強さの秘密は愛です。
闘うことにエクスタシーを感じるヒソカと一緒。
井上選手は好青年なんで、ヒソカのような変態性はありませんが持っている根本は一緒じゃないでしょうか。
10月7日の試合が楽しみです。