WBSSバンタム級準決勝 WBAバンタム級チャンピオン 井上尚弥選手 VS IBFバンタム級チャンピオン エマヌエル・ロドリゲス選手との一戦は2回( 1分19 秒)テクニカルノックアウトで井上尚弥選手が勝利を飾りました。
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ガンを飛ばすロドリゲスのトレーナー ウィリアム・クルス
※キャプションは全てフジテレビジョンからの出典です。
開始のゴングが鳴る前、試合をする両者はリング中央でグローブタッチします。
その時、またもやロドリゲス陣営のトレーナーが仕掛けてくる。
上の写真を見て頂けたら分かると思いますが、ロドリゲス選手よりも前に出て、井上尚弥選手にガンを飛ばしています。
何コレ。
イギリスは紳士の国じゃないのか。
よく見るとコヤツは真吾トレーナーを突き飛ばしたウィリアム・クルスじゃないか。
腹立つ。
きっと井上選手が心掛けていた平常心を崩す目的だったかも知れないが、あまりにも執拗です。
ロドリゲスが有利な1ラウンド目
早いテンポでパンチを交錯する両者。
井上選手ジャブから左フックといったリードパンチにワン・ツーを合わせ打ち返すロドリゲス選手。
井上選手が今まで対戦した相手に比べてら格段に上手いです。
ロドリゲス選手の技術は一級品です。
オープニングブローはロドリゲス選手の左です。
井上選手が上体を下げたところに左のパンチを合せました。
また、ロドリゲス選手はパンチを出すリズムを遅らせタイミングをズラします。
そして、徐々に井上選手との間合いを詰めプレッシャーをかけていきます。
エマヌエル・ロドリゲスは過去最強の相手
バンタム級に階級を上げてから、パワーとスピードが格段に上がった井上選手。
そんな井上選手にプレッシャーを掛けながら距離を詰めていく。
ヒットアンドアウェイが上手い井上選手を下がらせる強さをロドリゲス選手は持っていた。
1ラウンドはそれほどまでにロドリゲス選手は上手かった。
目の離せない攻防の中で少し上を行くロドリゲス選手のテクニック。
この1ラウンドでロドリゲス選手が過去最強の相手であることが分かりました。
長谷川穂積さんの採点では、ロドリゲスに1ポイント点けています。
決着がつく2ラウンド目
2ラウンド目に入ると井上選手の力みが無くなってきました。
早いパンチが飛び交う中で右ボディーブローから左のショートフックがロドリゲスのアゴを捉えます。
肘の角度を変えたモーションの無いフックを打ち合いの中で出されては、勘の良いロドリゲス選手も避けられません。
膝から「ガクッ」と崩れ落ちました。
これは効いています。
立ちあがったロドリゲスに対し強い右ストレートで威嚇した後、留めは左のボディーブロー。
ロドリゲス選手の身体が「くの字」に折れるほどのパンチ力です。
セコンドを見て首を振るロドリゲス選手。
この時点で既に勝負はついています。
井上尚弥選手がボクシングマガジンで語っていたロドリゲス選手の気持ちの弱さとはこの事だとおもいました。
ロドリゲス選手に戦意はない。
最後は井上尚弥選手のボディーブローで三度目のダウンを奪いテクニカルノックアウト。
無敗同士の対決を制し、井上選手がWBSSバンタム級 決勝戦へ進出です。
強すぎる。
こんな強い選手が、この日本から出てくるなんてまだ信じられません。
井上選手を指導した真吾トレーナーによる功績が大きいと思います。
僕が現役でボクシングをしていた頃は、微妙な判定で世界を保持するチャンピオンが多かった。
井上選手の登場で世界チャンピオンというハードルはかなり上がったと思います。
「勝ち方」に拘らないと世界チャンピオンと認めてもらえないように、日本のボクシング界が成長しているように感じます。
WBSS準決勝 井上尚弥選手VSエマヌエル・ロドリゲス選手 まとめ
井上尚弥選手のパンチ力で試合の流れを一気に変えました。
対戦相手だけでなく、試合の流れまでをもひっくり返す驚異のパンチ力です。
現時点で井上選手の敵は「自分自身」じゃないでしょうか。
身体との対話で全てが決まってくると思います。